vol.09「母として、父として、子として 〜子育てについての座談会〜」

プロジェクトのためのリサーチ・プロジェクト:まずは、聴いてみないと ku・ra・shi

子育てに関連する本を引用しながら、子供との接し方から夫婦のあり方まで、ざっくばらんな座談会となった。
多世代での子育てトークは、同世代同士とは違う展開がある。


今回は[あべのま]の高橋さんから提案があったのだが、今まさに高橋さんは子育ての真っ最中。きっと子育てについてなにか、考えや悩みがあるんだろう。じぶんはこれからも子育てするつもりはない、面倒なことこの上ないのでは、と。
高度経済成長とともに核家族化が進み、夫婦だけで家屋を共有し、そこに我が子が、関係性は線から面へと変わる。そこでのさまざまな出来事、それらの捕らえ方がとても大切なようだ。例えばある日、夕景の美しさに感動していたとき、となりにいる娘も同じように感動していることに気付き、さらになお、感動が大いに増したとイベント参加者の母は話す。例えばある日、就寝のため部屋の電気を消した後、しばらくすると兄弟がこそこそと話しはじめる、そんな他愛のない会話を寝たふりしながら聞き入る、同じく母。
国別幸福度ランキングで、日本は157ヵ国中53位。都道府県別幸福度ランキングで、大阪府は44位、下から3番目だそう。例に挙げたお母さんは、じぶんと同じ大阪人。大阪人はシャイなひねくれ者だから、「私は幸せです」なんて答えづらいのか。でもこのお母さんの幸せへのアンテナの感度はとても高く、そんな数々のお話を聞(聴)いていると、なんだか羨ましくなっていたように思う。

多様性(たようせい)とは、幅広く性質の異なる群が存在すること。性質に類似性のある群が形成される点が特徴で、単純に「いろいろある」こととは異なる。*Wikipediaより

宮本博史(アーティスト)